高齢者の低栄養対策には完全食を活用してみましょう。

高齢者の低栄養対策には完全食を活用してみましょう。

まだ若い人には聞きなれない言葉かもしれませんが、日本では高齢者の「低栄養」が大きな問題となっています。平成28年の国民健康・栄養調査の結果では65歳を超える高齢者のうち17.8%が低栄養であり、これは高齢者の6人に1人が低栄養状態ということを示しています。今回はこの予防として完全食の活用を考えてみたいと思います。

 

サヨコ

今回は高齢者の人でも健康的な生活を送るために「完全食」の活用を提案します。その前に高齢者の低栄養状態とはどのような問題であるのかを考えてみましょう!

高齢者に多い「低栄養状態」とは何か?

 

「低栄養」は食欲の低下などの原因で健康維持のために必要な栄養が足りなくなる状態を指す言葉です。低栄養になると病気や体調不良などを起こしやすくなります。高齢者に多い状態ですが、決して高齢者だけの問題ではなくダイエットなどで過度な食事制限をした若い女性などが低栄養状態になることもあります。

低栄養状態とはどんな状況を指すのか?

食事の量が極端に減ると、当然ながら体を動かすためのエネルギー、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足してしまいます。この状態を低栄養状態と呼びます。

高齢者が低栄養状態になってしまう理由としては、大きく2つの問題があります。1つには身体の機能の低下です。歯が健康でないと満足に噛むことができない状況になります。また、胃や腸などの消化機能の低下などにより、満足に栄養を摂取することができない状態になるのです。

もう1つの大きな原因は家族構成の変化などです。夫婦で生活していて、パートナーが先立ってしまうと途端に「食べること」の興味を失ってしまう高齢者も多くいます。食事の時の会話などを楽しむ相手が居なくなるというのは、それだけ深刻な問題なのです。

 

タケル

なるほど、確かに普段は奥さんが料理をしていて先立たれた旦那さんは食への興味を失うこともあるかもしれないね…。

低栄養状態になるとどんな健康への影響が出るのか?

低栄養状態になるとどんな健康への影響が出るのか?

低栄養状態は健康へ深刻な問題を引き起こします。ここでは低栄養状態が具体的にどのような影響があるのかを見ていきましょう。

 

サヨコ

大きく分類して6項目あります!

筋肉や脂肪の量が減るために、皮膚の炎症が起きやすくなります。それが悪化すると寝たきりの人に起こりやすい「床ずれ」の原因になってしまいます。

カルシウムが極度に不足してしまうと骨がもろくなって骨折する危険性が高まります。よく高齢者が転倒などで骨折してしまうのはカルシウムが十分に摂取できていないことも大きな原因なのです。

低栄養状態になると、身体の筋肉が減少します。若いころには意識をしなかったかもしれませんが、筋肉の減少は「立つ」「歩く」という基本的な運動能力すらも奪う可能性があります。その結果、寝たきりの状況を引き起こしてしまうのです。

ビタミンCは免疫力を高める役割を持っています。また、ビタミンAは粘膜を保護する役割があります。これらの栄養素が十分に摂取できないと風邪や肺炎などにかかりやすくなってしまいます。

炭水化物の摂取量が減ると「低血糖」を引き起こす危険性が高まります。低血糖は、集中力や記憶力の低下、吐き気、めまいなどの症状を引き起こしてしまいます。

これらのような状況は、身体に必要な栄養が十分に摂取できていないために起こってしまうのです。まさに、「健康の基本は食から」なのです。

 

ユカ

本当にそうね。

低栄養状態を防ぐためにはどうするべきか

低栄養状態を防ぐためにはどうするべきか

では、低栄養状態を防ぐためにはどのような点に注意しなければならないでしょうか。それに規則正しい生活リズムを保ち、様々な食品をバランスよく食べることが最も重要になります。

 

ケースケ

もちろん、それができれば問題ないよね。

公益財団法人長寿科学振興財団が運営する「健康長寿ネット」の指針によると「低栄養を予防し老化を遅らせるための食生活指針」として以下のような15項目をあげています。

「低栄養を予防し老化を遅らせるための食生活指針」

1、3食のバランスをよくとり、欠食は絶対さける
2、動物性たんぱく質を十分に摂取する
3、魚と肉の摂取は1:1程度の割合にする
4、肉は、さまざまな種類を摂取し、偏らないようにする
5、油脂類の摂取が不足にならないように注意する
6、牛乳は、毎日200ml以上飲むようにする
7、野菜は、緑黄色野菜、根野菜など豊富な種類を毎日食べ、火を通して摂取量を確保する
8、食欲がないときはとくにおかずを先に食べごはんを残す
9、食材の調理法や保存法を習熟する
10、酢、香辛料、香り野菜を十分に取り入れる
11、味見してから調味料を使う
12、和風、中華、洋風とさまざまな料理を取り入れる
13、会食の機会を豊富につくる
14、かむ力を維持するため義歯は定期的に点検を受ける
15、健康情報を積極的に取り入れる

 

公益財団法人長寿科学振興財団「健康長寿ネット」より

 

ユカ

これはちょっと難しいよね?身体の機能の低下だって低栄養に影響があるわけだし…。

確かに非常にわかりやすい内容ではありますが、現実的にこれらを実施するにはなかなかハードルが高いと感じてしまうかもしれません。そこで今回提案したいのが、「完全食」の活用により低栄養の予防を行うというものです。

高齢者の低栄養を予防するために完全食を活用してみましょう

 

高齢者の低栄養を予防するために完全食を活用してみましょう

これまで見てきたように低栄養は、高齢者の健康寿命を縮める危険性があるということがわかりました。その予防方法はある程度明確なのですが、なかなか実践するのは難しいと感じる人もいるかもしれません。完全食であれば、1日に必要な栄養素をバランスよく摂取することが可能です。詳しく見ていきましょう!

完全食とは何か?

そもそも「完全食」という言葉にあまり馴染みのない人もいるかもしれません。それもそのはず、完全食は2013年にアメリカで初めて開発された食べ物でその歴史はわずか数年に過ぎません。

完全食は、人が1日に必要な栄養素を全て満たした食べ物です。残念ながら自然界にはこれを満たすものは無く、人工的に開発された食べ物なのです。

日本では、COMP、ベースフードなどから既に発売されており、ドリンク、グミ、パン、パスタといった(※)完全食を購入することが可能です。どの製品も(※)1食につき1日に必要な栄養素を1/3以上を摂取することができます。

(※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。)

つまり、完全食だけを食べていても必要な栄養素を全て摂取できるのです。これらの食べ物の開発は「食のIT革命」とも呼ばれています。

 

タケル

僕は普段から朝食にベースブレッドを食べているよ!1日3食全てを完全食を食べている訳じゃないんだ。

完全食がもたらす最大のメリットは「健康」

完全食がもたらす最大のメリットは「健康」

これまでの「食」は味を追求する食べ物や、時間を短縮したインスタント食品などが世間に流通しており「健康」というものをこれほど重視した食べ物は存在していませんでした。

現在は忙しいビジネスマンや健康志向が高い高齢者のみがこれらの完全食を普段の食事に取り入れていますが、高齢者の低栄養の予防として活用することができます。

 

ケースケ

高齢者の人だと完全食の存在を知らない人も多いんじゃないかな?

ユカ

そうね、私の両親はまだ健康で働いているけどすすめてみることにするわ。

日本で購入できる完全食はどのようなものがあるのか

日本で購入できる完全食は、調理方法も短い時間で作ることができ1食あたり390円(税抜)~と比較的安価で購入することができます。

前述したようにいくつかの種類がありますが、高齢者におすすめなのが主食タイプの(※)完全食であるベースブレッド、ベースヌードル、オールインパスタなどの商品です。これらの商品は調理方法を変えることで味の変化を楽しむことができるため、習慣化しやすいのではないでしょうか。

(※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。)

 

ケースケ

ま、確かに美味しくないと続かないよね。パンも苦手な高齢者もいると思うし…。

ユカ

パンも焼いてスープに合わせると良いかもしれない!

購入は市販されているものが少ないため、インターネットで購入を行う必要があります。ベースフードの紹介記事がありますので、こちらから気になった商品を読み進めてみてください。

まとめ

 

完全食はこれからの国の形に大きく影響を与える食べ物

日本は現在超高齢社会へと突入しています。高齢者の健康は国の生産力に大きな活力となる可能性があります。「人生100年時代」という言葉も定着してきました。高齢者が健康で活力を持つことが若い世代にも良い影響を与えるでしょう。

もし、あなたの家族で高齢者の方がいらっしゃったら一度完全食をすすめてあげてください。完全食はこれからの国の形に大きく影響を与える食べ物なのです。

 

サヨコ

今回は高齢者の低栄養の予防として完全食の活用を考えてみました!高齢者の人がいつまでも元気で働けるように、若い人からも完全食をすすめてあげてください!