「完全食」は春先のスギ花粉症に効果があるのかを考えてみました!

「完全食」は春先のスギ花粉症に効果があるのかを考えてみました!

スギ花粉が飛散する春先は花粉症の人にとって辛い季節ですが、食生活が症状に関係していることはご存知でしょうか? ビタミン・ミネラルなどの栄養素をバランス良く摂ることで免疫力を高め、鼻水、くしゃみ、目のかゆみといった症状を緩和することができます。そこで活用したいのが必要な栄養素を過不足なく含む完全食です。

 

サヨコ

そろそろ花粉症の人にとって憂鬱な時期が近づいてきました。今回は完全食を花粉症対策に活用できるかを考えてみたいと思います!

花粉症は食生活と関係がある

 

花粉症は食生活と関係がある

花粉症は免疫反応に異常が起こり、本来は無害である花粉を異物と誤認して抗体を大量に作り出すことで引き起こされます。免疫反応の異常を防ぐには免疫力の維持が不可欠です。ところが食事の栄養バランスが偏っていると免疫力が低下し、アレルギーへの抵抗力が弱くなってしまいます。つまり花粉症と食生活は密接な関係があるのです。

 

ケースケ

食生活との関係性はずっと言われているよね。

栄養バランスの取れた食事で免疫を作るのが基本

免疫機能を維持するには健康的な生活を送ることが何より大切です。その中でも食生活は重要で、ビタミン・ミネラルなどの栄養素をバランス良く摂ることで免疫力を高めることができます。つまり食生活が充実していれば、アレルギーへの抵抗力が高まり、花粉症の症状を緩和できるのです。

ビタミンとミネラルの摂取が花粉症対策として有効

ビタミンとミネラルの摂取が花粉症対策として有効
サヨコ

では具体的に花粉症に関連している栄養について考えてみましょう!

亜鉛

亜鉛は皮膚や粘膜の健康維持に欠かせない栄養素であるとともに、免疫機能を正常に保つ役割も担っています。花粉は鼻や喉などの粘膜から侵入してくるので、症状の緩和に粘膜の健康維持が不可欠です。

亜鉛は魚介類に多く含まれていますが、牛肉や豚肉、納豆、海藻類にも多く含まれているので、普通の食生活を送っている限りは不足することはまずありません。しかし、ダイエットをしている方は食事量が不足したり栄養バランスが偏りやすく、亜鉛不足を引き起こしやすいので注意しましょう。

ビタミンB6

ビタミンB6は食事から摂取したタンパク質や脂質の代謝に欠かせないほか、免疫機能を正常に保ってアレルギー症状を緩和する働きがあります。粘膜の健康維持にも関係している栄養素ですから、花粉症の人はビタミンB6が不足しないようにしたいものです。

ビタミンB6は腸内細菌によって作り出されているほか、幅広い食品に含まれています。普通の食生活を送っている限りは不足することは稀ですが、食生活が偏っている方は不足することがあるので注意しましょう。

ビタミンC

ビタミンCは皮膚の潤いと弾力を保っているコラーゲンを作るのに不可欠な栄養素です。コラーゲンが不足すると皮膚の水分を保つ力が弱くなってしまいます。その結果として、乾燥によって皮膚や粘膜が傷つきやすくなり、花粉などの異物に侵入されやすくなります。

ビタミンCは果物、特に柑橘類やイチゴに多く含まれています。ほかにもピーマンやブロッコリー、イモ類に多く含まれています。野菜や果物をあまり食べない人は不足しやすいので注意が必要です。

 

タケル

野菜と果物って意識しないと摂取にしくいよね…。

ユカ

1人暮らしになると特にそうね。

ベータカロテン、ビタミンA

ビタミンAは喉や鼻などの粘膜を保護して、花粉などのアレルギー物質から身を守る役目を担っています。スギ花粉が飛び交う春先は気をつけていても鼻や口から花粉を吸い込んでしまいます。ビタミンAをたくさん摂取して免疫力を高めましょう。

ビタミンAは卵、チーズ、バター、レバーなどからたくさん摂取できます。さらにトマトやにんじんに豊富に含まれているベータカロテンを体内でビタミンAに変換することができます。普通の食生活を送っている限り不足することは稀ですが、逆に摂り過ぎには注意が必要です。ビタミンAの摂り過ぎは「ビタミンA過剰症」を引き起こします。

ビオチン

ビオチンはビタミンB群の一つでビタミンHとも呼ばれています。糖や脂質の代謝に関係しているほか、皮膚や粘膜の健康を維持する重要な働きをしています。さらに近年の研究では、血液中に含まれるビオチンの量を示す血清ビオチン値がスギ花粉症の発症に深く関与していることが分かっています。

ビオチンは多くの食品に含まれるほか、腸内細菌が作り出しているため、深刻な欠乏症はないとされています。しかし、近年では食生活の乱れによる腸内環境の悪化によって、ビオチン不足の人が多いと言われています。

抗酸化物質

抗酸化物質とは、有害な活性酸素を除去する働きを持った成分のことです。活性酸素とは強い酸化作用を持つ酸素のことで、呼吸や食事の際に取り込んだ酸素のうち約2%程度を占めています。体内で活性酸素が増えすぎると、細胞をどんどん酸化させて皮膚や粘膜を弱くしてしまいます。

そこで私たちの体内ではビタミンC、ビタミンE、コエンザイムQ10といった抗酸化物質によって、活性酸素の増加を防いでいます。ところが食生活の乱れ、強いストレス、喫煙などで不健康な生活を送っていると、活性酸素がたくさん作られるようになり体内の抗酸化物質をたくさん消費して足りなくなってしまうのです。

 

ケースケ

うーん、つまり規則正しい生活とバランスの良い食事が花粉症対策になるということだね…。

サヨコ

そうです!

日本人の食生活の変化が花粉症の増加に影響?

日本人の食生活の変化が花粉症の増加に影響?

日本で花粉症を発症する人は年々増加傾向にあります。昔はそれほど多くなかった花粉症が、いまでは国民病と言えるほど増えているのです。その原因の一つとして指摘されているのが日本人の食生活の変化です。

日本では昭和の中頃からいわゆる食事の欧米化が進み、肉類の摂取量が右肩上がりに増え、反対に野菜の摂取量が減少しています。このことが何を意味するかお分かりでしょうか? そう栄養バランスの乱れです。野菜を食べる量が減ると、ビタミンやミネラルのバランスがどうしても偏ってしまいます。

さらに肉に含まれるタンパク質は腸内環境を悪化させる悪玉菌の大好物、一方で野菜には腸内で善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富に含まれています。腸は免疫の要であり、腸内環境の悪化は免疫力の低下に繋がります。つまり食生活の変化によって、花粉症に罹りやすい体質に変わってしまったのです。

 

タケル

なるほどね、それで花粉症の人が急激に増えたのか。

花粉症を治すことは可能?

 

花粉症を治すことは可能?

花粉症は予防するのが最善ですが、どんなに気をつけていても完全に防ぐことはできません。なにしろ多くの日本人が発症している国民病なのです。では花粉症を薬で完全に治すことは可能なのでしょうか? 答えは残念ながら「NO」ですが、絶望しないでください。花粉症の症状を軽減する方法が模索されているのです。

いまのところ花粉症を完全に治す薬はない

花粉症で辛いのは、鼻水、くしゃみ、鼻のムズムズ、目のかゆみといった症状が、毎年のように起こることです。この辛い症状を抑えるために普及しているのが抗アレルギー内服薬や点眼薬です。これらの花粉症を抑えるための薬は次々に開発されていますが、花粉症を根本的に治す薬はいまのところありません。

花粉症の軽減策「少花粉スギ」「無花粉スギ」

花粉症という国民病に対して、行政はただ手をこまねいているわけではありません。国や自治体では飛散する花粉の量が少ない「少花粉スギ」や、花粉を全く飛散させない「無花粉スギ」に植え替える事業を進めています。

しかし、国土の約7割が山岳地帯である日本において、スギの植え替えには膨大な時間と労力が必要です。また林業が衰退している現状で、必要な人材確保は容易ではありません。スギの植え替えによる効果がはっきりと表れるのは当分先のことになりそうです。

 

ユカ

うーん…。

タケル

まあ、自分で体内改善するしかないってことか。

完全食は花粉症に有効か?

 

完全食は花粉症に有効か?

免疫力の維持には栄養バランスに配慮した食事が欠かせません。言うのは簡単ですが、必要なビタミン・ミネラルをバランス良く摂れる食品の組み合わせを考え、食べる量を細かく制限しなければなりません。忙しくてそこまでできないという方も多いでしょう。そこで活用したいのが必要な栄養素を過不足なく満たした完全食なのです。

完全食とは何か?

完全食を簡単に説明すると、人間が生きていくうえで必要な栄養素を過不足なく満たした食べ物のことです。より具体的にはエネルギー源であるタンパク質・脂質・炭水化物、体の機能を正常に保つために欠かせないビタミン・ミネラル・食物繊維、これらを満遍なく含み、かつ過不足がない食べ物のことです。

 

サヨコ

完全食についてはこちらの記事を読んでみてください!

バランス良く栄養素を摂取できる

完全食のメリットは栄養バランスが完璧であることです。タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル・食物繊維を過不足なく含んでいるので、これさえ食べていれば生きていくことができます。

まさに理想の食品ですが、残念ながら自然界には存在しません。ですがテクノロジーの進化によって人工的に作り出すことが可能になり、少しずつ普及が進んでいます。現在はインターネットしか購入できませんが、いずれはスーパーやコンビニで気軽に買えるようになるでしょう。

 

ケースケ

今のところ、知る人だけが知っているという感じだよね。

まとめ

 

花粉症の症状と食生活には密接な関係がある

花粉症の症状と食生活には密接な関係があることが分かっています。免疫力を高めて症状を緩和するためには、ビタミン・ミネラルをバランス良く摂れる食事が欠かせません。しかし、忙しい人にとって栄養バランスに配慮した食生活を続けるのは非常に大変です。そこで活用したいのが必要な栄養素を過不足なく含む完全食なのです。

 

サヨコ

花粉症を薬で抑えるということだけでなく、栄養の摂取を日頃からすることで改善していきましょう!