完全食は健康維持が目的。「味を優先して食べる」現在の食事に待った!
完全食の特徴は、なんと言っても健康の維持に必須の栄養素が理想のバランスで含まれていること。これまでに無かった新しい食品は、従来の食事とどのように関わり、そして変化をもたらすのでしょうか?
完全食は健康のためにある
現代の食事は多様性に富んでいます。健康志向のものから味を追求したジャンクフード、徹底的に安価なもの、すぐに食べられるものなど、気分や生活スタイルによって選べる選択肢は多く、非常に豊かな時代と言えるでしょう。
食事の目的は体に必要な栄養を摂取すること
生きていく為には食事が欠かせないことは誰しもが実感していると思います。食事の目的はと言えば、もちろん栄養を摂取すること。体を動かすために必要なエネルギーや、体そのものを形作る材料となるものを取り込むために食事をするのです。
もちろん、「味や会話などを楽しんで食べる」というのも食事の重要な目的ですが、原始的な意味で考えると食事の目的は栄養摂取が最も重要な要素と言えるでしょう。
味を優先して食事をする現代に「待った」
外食に行く時、私達は”せっかくなのだから”とつい嗜好性の高い”美味しいもの”を選択しがちです。メニューの写真や売り文句を優先し、栄養バランスやカロリーは見ないフリをしてしまうことも多いのではないでしょうか。またチェーン店以外では栄養表示がメニューに掲載されていないことが大半ですので、気にしようとしてもなかなか難しいかもしれませんね。同じように自炊においても栄養バランスに配慮した献立を作ることは時間的、経済的観点からもハードルが高くつい疎かになってしまいます。
確かに美味しそうなものはついつい食べたくなるよね…。
しかし、栄養素にはそれぞれに役割があるため、不足していても、逆に過剰に摂取しても健康を損ねる可能性があります。濃い味を求めれば塩分や脂質を多くとってしまいがちですが、生活習慣病に繋がる恐れがあることは言うまでもありません。それらを防ぐためにも、味ばかりを求めるのではなく、年齢や性別に合わせて栄養バランスの整った食事をとる必要があります。
完全食なら栄養バランスが整った食事を手軽にできるよね!
健康のために長期間、完全食だけで生活することができるのか?
世界で初めて開発された完全食、ソイレントの発売から数年が経ち、現在はソイレント以外にも様々な完全食が発売されています。味や成分のアップデートは日々行われ、食事としてのクオリティも申し分ないレベルに来ていると言えるでしょう。そんな進化を続ける完全食ですが、やはり本当に完全食だけで生活できるのか?という疑問が残ります。今回は実際に完全食だけで過ごした人の体験談を集めてみました。
栄養のバランスは良いとしても、完全食だけで生活が成り立つものなの?!
ロブ・ラインハートさんの例
最初の完全食『ソイレント』の開発者であるロブ・ラインハートは発売前に自らの身体で実証したレポートを公開しています。1ヶ月後の健康診断でも特に問題は見られませんでしたが、開始後3ヶ月経った頃に成分の不足を自身の体で体験しました(この問題は既に修正されています)。彼はこうした経験も製品の改良へと繋げています。
ブライアン・マーチャントさんの例
彼もロブ・ラインハートさんのように食事の全てソイレントに変え、30日間でどのような変化をもたらすのか検証しました。健康状態に問題はなかったものの、食事の全てをソイレントにしなければならないという制約がストレスとなりやや疲れている様子でした。また顎の筋肉の衰えを感じガムを使用しています。彼はこの生活を通じて食事という行動がいかに幸福なものであるということを実感しています。
奥野賢太郎さんの例
彼は7日間3食全てをCOMPに置き換えて生活しました。COMPは粉末タイプ、液体タイプ、グミタイプと3種類あるため、生活に合わせて使い分けることが出来ます。しかし、やはり味の飽きや咀嚼感の乏しさがネックだと語っており、生活の中で様々なアレンジレシピを取り入れるなど飽きが来ないように工夫していました。食事が疎かになっていた時間帯に完全食を用いたことで、パフォーマンスアップを実感しています。
確かに噛まないと食欲が満たされないって聞くしね。
大嶋拓人さんの例
彼はBASE PASTAを通常の食事と併用しながら30日間食べ続けたレポートを公開しました。パスタ麺タイプであるため、市販のパスタソースを使用したり自身でアレンジするなど楽しみながら食べ続けました。通常のパスタよりも調理が手軽であるという点を評価しています。満腹感が大きかったことから間食をしなくなり、結果的に体重が落ちたそうです。
アレンジしやすいベースブレッドやベースヌードルはこの企画向きかもしれませんね!
完全食はこんな人におすすめ!
以上の結果から、3食全てを完全食に置き換えて生活する、というスタイルは可能ではあるものの、現段階では誰もが行えるものではないということが分かりました。しかし、どの例でも適切な栄養状態となったことから体重が落ちた、満腹感を得られたなどメリットも感じているため、通常の食事と併用して食べることでストレスのない健康的な生活を送れるということがわかりました。次に、どういった人に完全食がおすすめできるのかを考えてみましょう。
食事制限がある人
完全食は栄養バランスの整った食品です。そのため成分が過剰に入っておらず、特に糖質や脂質、塩分を抑えたい人には安心です。また摂取量計算がしやすいため、他の食事と組み合わせる上で参考にしやすいのも嬉しいポイントです。そのため、食事制限がある人にはおすすめできます。
糖質制限とかがある人には向いてるね。
つい食べ過ぎてしまう人
摂取量の目安が定められている完全食では1食分の量が明確で、つい食べすぎてしまうといった心配がありません。1食分ずつ小分けになっているタイプも販売されているため、計量の手間を省くことも可能です。また満腹感を得られるように設計されているものは腹持ちがよく、次の食事までに小腹が空いたので間食を…という誘惑を減らすことが出来ます。
食物アレルギーや信仰によって食べられる食材に制限のある人
完全食は世界中で開発されています。そのため、より多くの人が食べられるように配慮がなされた完全食もあります。メジャーなアレルゲンの使用を避けたアレルギーフリーのものや、ヴィーガン向けのもの、ハラルに対応した完全食なども開発が進み、将来的にはより多くの人が完全食を選択できる時代はすぐに来るでしょう。
美味しい食べものが「贅沢」という時代を変える完全食
これまでの食事は特に美味しさを追求したものが多く、栄養バランスについてはそれほど考えられてきませんでした。しかし完全食の登場により、味はそのままに、栄養バランスや手軽さも一度にカバーすることが可能になっています。
栄養がある食事が「贅沢」という時代へ
安価なファーストフードやレストランなど外食産業の発展により食事そのものへのハードルは下がる一方、忙しい現代人にとって時間も手間も費用もかかる”健康的な食事”は非常に贅沢に感じられるものになりました。近年の健康志向ブームにより、外食産業においても低糖質メニューや栄養表示を行うなど健康的な食事に価値を置く流れが生まれつつあります。
そんな流れの中で、完全食は”手軽かつ栄養バランスの整った食べ物”というポジションで人々の食事に対する悩みを解決し健康へと導いてくれるものなのです。
「美味しいもの<栄養のあるもの」という価値だね。
完全食が世界の食べ方を変える?
肥満や摂食障害、生活習慣病といった食事による健康への懸念は世界各国でも同様に問題視されており、解決が急がれます。
完全食が普及することで、こうした諸問題の解決への糸口となるのではないかと期待が高まっています。また固形タイプや粉末タイプなど長期保存に適したものは移動にも優れているため、被災地や貧困や食糧難に苦しむ地域の人々の栄養状態も改善することもできるでしょう。
世界の人口は増え続けているから、こうした食料問題の解決に繋がれば良いね!
確かに完全食は栄養の摂取ができるから被災地支援に向いているよね。災害があった時のために常備しておくのも良いかもしれない。
まとめ
これまでのレビューから、完全食の長期摂取において問題となるのは主に食事としての楽しみが制約される点であることが分かってきました。しかしながら手軽な摂取によって乱れた食生活の改善に繋がったという声もあり、完全食が健康の維持に有用であるという希望もあります。現在の食事と完全食を上手に生活に取り入れるためにも、これからも完全食に関する研究に注目していきたいですね。
次回も完全食をテーマにお伝えします!ぜひお楽しみにー!
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