フードテックとは何か?完全食を実現させた食のテクノロジー!

フードテックとは何か?完全食を実現させた食のテクノロジー!

フードテックという言葉を最近、多くの場面で耳にする機会が増えました。世界の人口は今も増え続けており、世界の9人に1人が飢餓問題に直面しています。しかしその一方で、世界の穀物消費量が不足しているわけではありません。フードテックは必要な人に必要な食べものを効率よく届けるための新しい取り組みであると言えるでしょう。

 

サヨコ

今回は少し大きなテーマを取り上げてみましょう!「フードテック」についてです。

フードテックとは何か?

 

フードテックとは何か?

フードテックとは技術により食の問題を解決しようとする新しい試みです。食品のサービスと情報通信技術を結び合わせることで、これまでにできなかった問題を解決するための取り組みを指し、その分野は多岐に渡ります。このサイトで取り上げている完全食もフードテックの1つです。

食を「生産」するテクノロジー

フードテックの中でも根幹となるのが生産を効率化させるためのテクノロジーです。農業とテクノロジーを掛け合わせたもので「アグテック」とも呼ばれています。

温度管理、湿度管理、ドローンによる農薬散布、水やり、ロボットによる自動運転農機などがその代表的なもので、日本でも既に導入されています。日本では農業従事者の減少を解決する手段としても期待されています。

 

ケースケ

まあ、わかりやすいところでは農業機械なんかは全部アグテックだよね。機械を使うことで人手がいらなくなった。

ユカ

農薬の開発もフードテックの1つだよね。

食を「流通」させるテクノロジー

日本でも話題になっている「UberEats」は食を流通させる新しいテクノロジーです。登録してあるメニューを一般の配達員が指定の場所に届けてくれるというもので、エコノミーの分野においても大きな注目を集めています。

 

タケル

UberEatsは都内だと普通に使っているみたいだね。特に新型コロナウイルスの影響で売上が伸びたみたい。

都内でランチのテイクアウトのサブスクリプションを行う「POTLUCK」は、スマホから連携しているレストランのメニューを店舗で待ち時間なしで受け取るサービスです。毎日定額であるため、月の支出管理がしやすいという特徴があります。

食を「提供」するテクノロジー

「Eatsa」はアメリカにある「無人レストラン」です。タブレット端末で注文し、自動で作られた料理を受け取ることができます。注文時にAIが来店客に応じてメニューを提案してくれるのが非常に面白いアイデアです。

O:der」は日本でサービス提供されている店舗省人化プラットフォームです。顧客がスマホからレストランにオーダーを行い、調理完了の通知を受け取ってからレストランに来店するという仕組みです。利用する側も料理を待つ時間がかかりません。キャッシュレス、テイクアウトも対応しています。

 

ユカ

あ、これは良いね!待ち時間なしでレストランの料理が食べられるんだ。

食品そのものをテクノロジーで変える

 

食品そのものをテクノロジーで変える

テクノロジーで食品そのものを変えていくという取り組みも進んでいます。食品そのものをこれまでにない食べ方でフードロス、食料の再分配、環境問題などの問題を解決する手段として非常に注目が集まっています。

分子ガストロノミー

分子ガストロノミーは、食べものを分子単位まで細分化して味やその香りを損なわないように再構築するという調理をするテクノロジーです。フードテックの領域でも非常に中核となるもので、この調理法により前衛的なメニューが誕生し続けています。

分子ガストロノミーの存在を広めたのは「エル・ブリ」というレストランで、「エスプーマ」と呼ばれる食材を泡にするテクノロジーが最も有名です。

 

ケースケ

「分子ガストロノミー」って言葉の重みが凄いね(笑)

少し身近な例を出すと「人工いくら」などが分子ガストロノミーなどで作られている技術です。

人工肉

投資家が最も注目しているのが、このフードテックだと言えるでしょう。肉の味や食感を植物などから加工して作るという分子ガストロノミーを活用したテクノロジーです。

アメリカの「Impossible Foods」や「BeyondMeat」がその代表的な企業で、非常に注目を集めています。

昆虫を食べる?

「昆虫を食べる」というキーワードがTwitterやYou tubeなどでも話題になりましたが、昆虫は栄養価が高く低コストで環境への負担も低いことから「新しいタンパク質」として注目を集めています。

 

タケル

まあ、見た目の原型がなければいける…のかな?

もちろんそのまま食べるというのは誰でも抵抗があると思います。そこでテクノロジーが活用されているのです。

「BugMo CRICKET BAR」は日本で販売されているコオロギのパウダーが含まれているプロテインバーです。もちろん味は違和感ない様に作られており、チョコレート味・抹茶味として販売されています。

健康食品の「花形」は完全食!

 

フードテックでも完全食はその花形と言える存在です。完全食とは、人が健康的な生活をするのに必要な栄養素を全て含んだ食べものです。アメリカのソイレント社が2013年に開発を行い、日本でも完全食が提供されるようになりました。

 

サヨコ

完全食は他の記事でも取り上げているので読んでみてください!

世界初の主食型完全食「ベースフード」

日本のベースフード社は、これまでになかった主食としての完全食の開発に成功しました。それまではドリンクやパウダーなどの完全食しかなかったのですが、「ベースパスタ」や「ベースブレッド」という主食としての完全食を作ったのです。これによって完全食はより身近な存在になりました。

※完全食…栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、すべての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。

日本でも大きな話題となったベースフード社は国内だけでなく、アメリカでの販売もスタートし、イノベーション分野のスタートアップ企業を表彰する制度「EY Innovative Startup 2020」においてフードテック分野で選出されました。

D2Cも新しいテクノロジーの形

D2Cの販売もフードテックの新しい形の1つと言えるでしょう。D2Cとは「Direct to Consumer」の略で、メーカーが代理店を仲介せずに消費者に販売するものです。

自社のホームページで販売を行うことで、その商品のビジョンを直接消費者に伝えることができ、尚且つ中間マージンが不要になるため利益の拡大につながるというものです。

完全食を販売するCOMP、ベースフード、日清食品「All-inシリーズ」は全てこの形を採用しており食と人との新しい形に挑戦し続けています。

まとめ

 

フードテックは食に関する様々な問題や新しい提案を行うテクノロジーです。

食や健康というのは誰もが関わらなければならない大きな問題です。フードテックは食に関する様々な問題や新しい提案を行うテクノロジーです。この先、開発される1つのフードテックが世界の食文化を変えてしまうこともあるかもしれません。

 

サヨコ

今回はフードテックについて考えてみました!世界の食問題は非常に重要で大きなテーマですね。機会があればまた取り上げてみたいと思います!